前回のつづきで、まずはコンテンツについてです。
1.コンテンツ:Meaningfulな教材
TEDで紹介されているPatricia Kuhlの実験はご存知でしょうか?
(私はこれを初めて見たときに、米国でバイリンガル子育てをしている友人にすぐさま知らせました!)
この中の実験で、赤ちゃんに
(A) 肉声
(B) TVや音声
による言語刺激を与えて、両者を比較したものがあります。
後者の学習効果は低かったとのこと。
語学の天才である赤ちゃんと、大人ではまた違ってくるのでしょうが、この実験結果から得られるひとつの考察は、人は自分にとってmeaningful(意味のある、価値のある)なものしか学べないということです。
誰がそのメッセージを発信しているのかということがとても大切であると。
したがって、自分にとってmeaningfulなものを見つけて、それを教材にしていくのがよいということです。
レクチャーでは、単語を単体ではなく、偉人の名言や映画の挿入歌などの文脈で表しながら、そのほうがいかに印象深く記憶に残りやすいかということを示していました。
「好きこそものの上手なれ。」とことわざでも言われますが、記憶の重要性を判断する海馬は、その隣にある好き嫌いを決める扁桃体と連動しているそうです。好きになれるもの、愛情を抱けるものは、自分にとってmeaningfulであり、記憶・習得が自然に容易にできるというわけですね。